酒場放浪記 酒場 居酒屋

吉田類さんじゃないけれど、私も高円寺あたりの酒場、居酒屋を放浪してみました。


高円寺 野方屋

と、いう訳で、高円寺野方屋へ。
いつもの様にホッピーと刺身2品とポテサラマカロニサラダ盛合ともつやきを五本、
味はおまかせで。

一杯目は一気飲みに近くゴクゴク行く。

サラダ刺し物がまず来て更にゴクゴク飲む。
焼き物も来てきっちりセット含めてナカ3杯でホッピー飲み干して、次の注文、
シャリナカホッピーを頼む。

シャリナカホッピー恐るべし、ナカ1杯でホッピー一本。

しかし その効果Turbo Charged。
テンションアゲアゲ


もう12、3年前か、親戚が経営する運送会社で働いてた頃。
爽やかに晴れた初夏のある日、
デパートの家具を配達するトラックの助手で助手席に乗ってたら前を走る軽トラックの荷台のうしろから、発進や停止の度にザブザブと水がこぼれてくる。
良く見ると荷台の最後尾に谷中生姜を積んだ八百屋の軽トラだった。

谷中生姜は発泡スチロールの箱にはいっててタップリの水に浸してあった。
なんだか無性にビールが飲みたくなる光景だった。

運送会社を経営していた伯父さんももう亡くなって一年になる。
 
実の父がこの谷中生姜が好きでねえ。
私が子供の頃から初夏になると毎晩食卓に谷中生姜が乗っていた。
母が味付した味噌をつけて父が谷中をかじるのは何ともウマそうで、真似して味噌つけてかじったら子供にはえらく辛かったのを覚えている。


今や私は谷中をボリボリかじる、シャリナカホッピーと共に。

高円寺野方屋にて。

高円寺 がぶり

一人居酒屋、高円寺「がぶり」へ。
まずはビールではなくプリン体ゼロのホッピーを。
この店には三崎直送の日替わりの御刺身がある。

めじまぐろ、真鯛、すずき。

どれにしようか脳内トーナメントがはじまる。
まずはめじまぐろ対真鯛。
鯛のお刺身って大阪で食べると一皿105円の回転寿司でも身がプリプリしててシャキっとおいしいのよ。
たぶん、鳴門の渦潮で鍛えられているのだと思う。
それにくらべると関東の鯛は柔らかくてちょっと物足りなく感じてしまうのでめじまぐろの勝ち。
そして脳内トーナメント決勝戦めじまぐろ対すずき、
めじまぐろは子供のまぐろで身が柔らかくてさっぱりした美味しさなんだけど、そこが物足りない。普通のまぐろの赤身みたいにシャキっとしてないし、トロみたいな脂の乗りもない。
よってすずきに決定。

いや待てよ、

一品だと400円で三点盛りだと750円だぞ!よし三種盛り合わせに決定。
お通しのポテトサラダもうまい。
脳内トーナメントで敗れたものも、食べたら三種ともうまい、

新鮮!って感じ。

昼間暑かったから渇いた喉にホッピーをグビグビ流し込んで、
お刺身おいしいから2杯目は日本酒にしよう。
おかわり焼酎は頼まずホッピーをジョッキに継ぎ足して飲んじゃう。
お酒は何にしようかな、
目の前の冷蔵庫の中に並んだ一升瓶。

メニューを見ればどれでも一杯480円。

目に止まった酒は4本、ここでまた脳内トーナメント開催。

浦霞 ササニシキ特別純米酒
一ノ蔵 特別純米樽酒
男山 生?純米酒
真澄 奥伝寒造り

まずは一回戦第一試合、
浦霞対一ノ蔵。    宮城県どうしの戦い。
浦霞、ササニシキだけを使った純米酒というのは惹かれるなあ。
最近お米屋さんでササニシキってあんまり売ってないけど、水分の多いコシヒカリよりパラっと炊けるササニシキの方が好きなんだよなあ。

しかしちょっと待てよ、炊いておいしい米が酒造りに向いているかどうかは知らないなあ。
やけに金ピカの一升瓶のラベルも気になるなあ。
どうかなあ、おっ一ノ蔵は樽酒だ好きなんだよなあ樽の香り。

よって一ノ蔵の勝ち。

準決勝第2試合、男山対真澄。

北海道対長野かあ。
学生の時、長野県の山奥の湖畔の宿の管理人をしてたころ、よく飲んだなあ長野の地酒、
松尾って名前だったなあ。
甘口だったけど。そんな思い入れから真澄の勝ち。

いよいよ決勝戦、一ノ蔵対真澄。

う?ん、迷うなあ。長野のお酒。
しかしよく考えてみると「奥伝寒造り」ってなんだかよくわからないぞ、
「純米」とか「吟醸」とかみたいな明確な基準がないぞ。

よって、樽の香りに惹かれて一ノ蔵の勝ち。

「すいませ?ん一ノ蔵とイカワタ焼ください。」

おおこれこれ、この樽の木の香りがぷわ?っと口中にひろがって。
残っているお刺身と共に味わい、後から来たイカワタ焼と樽の香との相性もピッタリ。
しかしちょっと待てよ、これは酒の味を味わったというより樽の香にしてやられたという感じだな。まっいいか美味しけりゃなんでもいいや。




※注文の前に脳内でこんな逡巡をしてますよ、ということで実際の日本酒や魚の優劣とは全く関係ありません。


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